【個人事業主か法人か?開業時に迷ったら】どちらを選ぶべきか徹底解説
- 正俊 矢尾

- 4月29日
- 読了時間: 3分
更新日:5月2日
「事業を始めたい!」と思ったとき、多くの方が最初に悩むのが「個人事業主で開業するか」「法人を設立するか」という問題です。この選択は、今後の税金や経営にも大きく影響します。
この記事では、個人事業主と法人の違い、メリット・デメリット、選び方のポイントをわかりやすくまとめました。これから開業を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

個人事業主と法人の違いとは?
開業方法は大きく2つあります。
個人事業主:個人として税務署に「開業届」を提出して事業を始める方法です。
法人:株式会社や合同会社などを設立して、会社として事業を行う方法です。
開業にかかる手間やコスト、税務上の扱い、社会的な信用度などが異なります。
個人事業主で開業するメリット・デメリット
メリット
開業届を出すだけで簡単にスタートできる
設立費用がほとんどかからない
赤字が出た場合は、給与所得などと相殺できる
社会保険料負担が少ない
デメリット
事業の責任はすべて個人に帰属(無限責任)
税率が高くなりやすい(所得税は累進課税)
節税対策の選択肢が限られる(とはいえ、サラリーマンよりは節税の範囲は広い)
取引先によっては社会的な信用力が低いと判断される可能性あり
法人を設立して開業するメリット・デメリット
メリット
会社が独立した存在となるため、責任は原則「有限」(経営者保証をつけてなければ、会社が倒産しても個人財産は保護される)
社宅制度や旅費規程などを活用することによる節税対策が多彩
社会的信用度が高く、取引先や金融機関から信頼されやすい
デメリット
設立手続きに登録免許税等で20~30万円程度のコストがかかる
資本金として設立時の軍資金となるお金を用意することが必要
赤字でも税金(年約7万円)の支払いが発生する
個人のお金と会社のお金は明確に区分して管理が必要 (社長であっても会社のお金を勝手に使うと横領罪、背任罪になる場合も)
【チェックリスト】個人事業主と法人、どっちを選ぶ?
以下に該当する場合は、個人事業主または法人のどちらが向いているか目安になります。
状況 | 向いている形態 |
|---|---|
小さく、ひとまず副業的に始めたい | 個人事業主 |
とにかく早く簡単にスタートしたい | 個人事業主 |
年間の利益(売上 ー 経費)が700~1,000万円を超えそう | 法人(節税効果あり) |
取引先に「法人格が必要」と言われた | 法人 |
法人格がないと取得できない免許が必要な事業を考えている | 法人 |
従業員を雇って規模拡大を考えている | 法人 |
【まとめ】開業スタイルは慎重に選びましょう
個人事業主と法人、それぞれにメリット・デメリットがあります。事業の規模感、成長イメージ、信用力の必要性などを総合的に考えることが大切です。
迷ったときは、まず個人事業主として始め、所得(≒利益)が増えてきたタイミングで法人化を検討するのでもよろしいかと思います。
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